情景をあつめるルーツ、ある旅の終わり

情景をあつめるルーツ、ある旅の終わり

広島県某所、ここは僕にとっても思い出深い町のひとつ。幼少のころを思い出しながら散策する機会に恵まれました。

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かつてはどこにでもあった日本の原風景がそのままに。営みが根付く町は東京での暮らしとは違った時間の流れ方がとても心地よい癒やしを届けてくれます。懐かしさと加齢がそれを助長してくれるような、活字にすると格好良く響きます。坂の多い町、ゴール地点に設定されたラーメンを強く念じながら散策は続きます。

境内へと続く階段。風光明媚な様は、今にも映画のヒロインが駆け下りてきそうな雰囲気。情景を集めていくうちに、脳内には知らず知らずのうち物語がめぐりはじめます。

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ふと足元に目を配れば、たくましい生命の息吹と優しさに似た情景を見つけることができました。

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経年変化した町角のそれぞれに新品(さらぴん)の頃があり、それらにまつわる出来事がたくさんあったんだろうと想像してみる柔らかい時間が過ぎていきます。日々ものすごいスピードで過ぎていく都会での喧騒に埋もれていたように思える情感、それらに気づくことができる・触れることができるのもカメラを手にしたこの刺激的な散策があってこそ。

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子供たちが走り回ったであろう路地裏の賑やかな風景も楽しい。

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そうこうしているうちに、もう日も暮れてきます。素敵な虹も。夕方前の空模様、太陽をうけた建物との色彩に魅了されつつ、お腹がひとつなりました。

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エレジーはそこかしこに散見できて、いくらでも夢中になれる町です。お店の賑わうアーケードを抜けて、目的地は突然現れます。

家路を急ぐ子供たち。幼いころは夕方になると、途端に家に帰らなきゃといった感覚に苛まれたものです。今は夜が健やかすぎるくらいなのに!カメラ的に、とっても御馳走なシーンに出会うことができました。

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そしてこれは僕の胃袋的な御馳走。

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ルーツを拾い集める旅はここでおしまい。次に訪れるときは、いつ、そして誰と一緒なのかなと思いながら大盛りのラーメンを全力で啜って大満足。これもエレジー(笑)

旅は出会いと別れの連続、ひとつひとつのシーンどれもが劇的で何ものにも替え難い瞬間。写真を撮ることは、それらの一瞬を残していくことができる素晴らしさをカンタンに手にすることができる魔法。

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今日も一日、お疲れ様でした。終わり。

 

情景を集めるということには何かしらの秘密があるに違いない。ストリート撮影は瞬時に現場に遭遇し、どう物語を仕立てあげるかの訓練が活きてくる楽しみ方も。派手なロケ地とは違った格別なシーンが、この町はもちろんのこと、日本のどこかしこにも散りばめられている。そう思うと、出不精な僕もカメラをもって町に繰り出したくなってくる。エレジーを集める旅は、当分終わりそうにない。