動きまくる彼女のオフショットをスローシャッターで撮る修行
いつなにが勃発するかわからないからこそ面白い

暗所撮影の決め手はどうしてもスローシャッターなんじゃないか、ということで最近のうずらフォトではスローシャッターブーム。散文的に雑感を書きつつ、中野でのスローシャッターメイキング写真をどうぞ(笑)

秋が深まりはじめようとしている時期、中野は18時
秋が深まりはじめようとしている時期、中野は18時

ストリートは地明かりでGO!?

ISO感度を引き上げて撮ってるんでしょ?なんて聞かれることも多いのですが、案外スローシャッターです。ストロボ使ってますか?いいえ、地明かりが9割以上の現場です。こんなハーデストなシーンにも、勇者ご一行さまはメラメラとその挑戦に受けて立っていただいております。夜景はもうこれでもかっていうくらいに撮っていただいております、そのためか夜景のほうが気持ちが楽かも的な話もチラホラ。

被写体(前)と背景(後)の光量バランスを考えたら、地明かりがスクッと組み立て易い&市街戦ではヒット・アンド・アウェイが基本。ということで、うずらフォトでは暗所撮影は地明かりを中心に展開。もちろん光源があってのこと、カメラとレンズの設定任せのパワーゲームだけ!といった感じだけでもないんです。スタジオでライティングの基本的な原理原則を習得して、そこから行くぜ!といった感じでのストリート展開。お昼の撮影中心の方が飛び込むと「ギョッ」とするのも当然ですよね・・。

照明が合ったほうが楽なんだけど

今日は幸いスタジオ開催。(http://photo.uzra.jp/event/2015/11/27_darknight_festival.php

いわゆる暗い!って部分での苦戦はないにしろ(ストロボを基本使用いたしますので)、光の角度は俄然重要な要素。明るけりゃ良いってもんでもないし(世間ではそれが大正義なハズなんですが)。謎のうずらフォトテイストというものに、みなさま苦戦していただいております。客観的に見ても、もう十分素敵すぎる写真だなと思っても、撮影者側では「いやいや、まだまだ」と執念の炎を燃やしていただいております。

半袖が恋しい季節、くるみん必殺の薄着殺法
半袖が恋しい季節、くるみん必殺の薄着殺法

明るく撮るだけなら、そこまで難しい話でもないわけです。ストロボがある時点でいくらでもやれますから。いかに雰囲気というかドラマチックさを演出させるか、といった監督目線での方法論に四苦八苦しちゃうわけですね。カメラ技師以上の要求を毎度すみません。それでも、「うおおお」と毎回現場で興奮冷めやらぬ開催を行わせていただけているのは、超絶ハッピーなことです。カメラマンあっての撮影会。これは間違いないです。

迅速かつ大胆に撮って去ること風の如し

撮影会は手持ちの時間内に仕留める必要があって、とっても大変ではあります。が、ストリートの場合、個人戦であっても時間を湯水のごとく投入できるわけでもありません。一般の往来もあれば、周辺環境への配慮など、考えることはたくさん。

どうやったら迅速化できるのか

人それぞれの段取りがあることと思いますが、そんな経験したことないや!な方のために、僕が基本的にいつも考えていることをチラッと。

  • 動きやすさに勝るものはない
    機材や装備はストリート仕様のものを構成しても良いと思います。服装も動きやすさ優先で。レンズもスナップ寄りなセレクトが機動力を損ねずに良いかも。
  • オフの時間ってゼロ
    移動中にしろ、待ち時間にしろ、撮らないだけで脳みそはフルスロットルでしかるべき。うずらフォトはおおまかなエリアを移動しつつスポットを探しています。何を探しているかというと光の状況がほぼ。光源如何で難易度も、手応えも全然違うものになっちゃいます。光を読むお作法、知っているかどうかが大きな違いと言えます。このあたりはプロカメラマンの写真教室やセミナーなどで習得もできるので、必要な方は・・といった具合です。
  • 予測して撮ることも
    前項のいつでも臨戦態勢の項目と重複しますが、状況を眺めて「こうなるだろうなー」からの「よっしゃ、キタ」とった読みも重要になると思います。大変だけど、良いのを持ち帰りたいので頑張るしかないです。経験則であるので、繰り返すごとに熟練していきます。けど、実践しないと習熟していかない類の行為なので、キャリアとは違った種類のテクニックかも。やったらやっただけ、ではありますが。

とにかく面倒くさい撮影会です(苦笑)

いつなにが勃発するかわからないからこそ面白い
いつなにが勃発するかわからないからこそ面白い

なんだか面倒そうな撮影会ではあります。オススメできません(笑)けど、うずらフォトじゃないと撮れないシーンというものもございますため、ちょっと普段は使わないお作法も踏まえていただいても良いかもとご案内いたしました。合う合わないもありますからね、日中の公園で素敵に撮ることがおそらくポートレートシーンの王道、なにも暗いところ・難しいところで撮らなくてもOK(笑)そういうのを撮ってやりたいな、と野心的な方には最適な現場をご用意しております♡

モデルとのコミュニケーション一考

難しい状況だからこそ、モデルも味方に引き入れて段取りすることが重要です。私、K山はコミュニケーションが大の苦手。大勢の席なら、しゃべらないほうが楽ちんとばかりに隅っこに移動しちゃいます。でも、撮影の場合はモデルさんとのコミュニケーションでヒットが打てるかどうかが決まるシーンもあることは事実。おしゃべりしなきゃ損です、高級機材と違ってしゃべることはタダですからね。

何をコミュニケーションするべきか

その日のお天気の話題から入って、趣味は、好きな○○は、、ってお見合いじゃないんです(笑)口説きのテクニックは1分30秒の世界じゃちょっと大変だと思いませんか?僕の場合は、モデルさんに対して「こちら側の意図、状況」を報告しています。プラス、欲があるときはリクエストを伝えます。

プリクラ機を体験していただきたい!

被写体の気持ちを理解することは、カメラマンにとって大きなメリットです。

「金払ってんだから、黙ってても良い写真撮らせなきゃダメだろ!」、一理あります。では、その無言状態で撮れる写真が仮に100点だとします。上手なコミュニケーションを用いることで120点のものが撮れるようになるとしましょう。どちらがカメラマンにとって好都合でしょうか。相手も人間です、「俺は巨匠だぜ!!」といわんばかりの威圧で圧倒しちゃっても、何も良いことはありません。おべんちゃらを言って、媚びるべし!と言っているのではありません。その辺は誤解されがちなのですが、「いま全身撮ってますよー」(だから○○してね)、「いま寄ってます」(なので表情がんばって!)といった、言葉のキャッチボールは、モデルさん側も仕事をしやすい状況をつくることができるんです。

_UZR2137いまも女子たちに絶大な人気のプリクラ。どういう過程で撮られているかご存知ですか?証明写真の機械とはちょっと違います。おしゃれなBGMがまず流れています、プリクラ機から声を掛けられます、アングルを伝えられ、ポーズ指示まで。手際よくポンポン進んでモデルになった気持ちになれます。男性はシャイな方が多いので、この過程は苦痛かもですが、女子はそれが高まるんです。無人のプリクラ機に撮影はそういうものだと慣れさせられています。(個人差はもちろんありますよ)

無人のプリクラ機、カメラも照明も我々のほうがはるかに良いものを装備しているハズ。負けたくないですね。やつらにあって、自分に足りないものは何か。それがヒントかもしれません。うずらフォトでは、状況によりけりではありますが、現場をあたためるためのキッカケづくりをお手伝いしています。良い写真につながるのであれば、いくらでもピエロになります。もともと変態なので、その辺は慣れたものです。

スローシャッター訓練はつづく

最近、すごい方々に恵まれています。ファイターばかりで本当に三冠戦が実現しそうな勢いの家系撮影会。気さくで紳士なカメラマンさんたちも現場で和気あいあいと愉しんでいただけて本望です。やっぱり現場がシーンとして、なんか居場所がない気まずい感じは僕がまず苦手。真剣にやっているんだからシーンと、、なんて言う方もいるでしょうが、僕はつねに音楽でも流れてて欲しい派です。これもまぁ趣味嗜好なのでしょうが。

_UZR2126

おまとめいたします!

  • 撮る過程で状況なんかを伝えてみれば口下手でもカンタン
  • 気恥ずかしさから来る強面や皮肉は美味しくないかも(若い女性ポートレートでは)
  • 「いいね!」「ありがとう」などの言葉は効きます(無料)
  • 言う人が少ないから、余計に倍の効果に!(高感度♡↑↑)

この辺でしょうか。

次回の撮影で、ちょっと取り入れてみてはいかがでしょうか。そんなお話でした。

閑話休題。


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