モデルの精神は、格闘家の精神に似ていると考えています

今週末は白背景紙と白ホリゾントを使用し、うずらフォトが得意とする種類の撮影会企画をラインナップしました。

撮影とは、その人をプロデュースすること

ライティングを重要視する撮影会であるうずらフォトは、最もシンプルな背景こそがその威力を発揮すると考えています。私が写真を始めた当初は、印象的な背景を探すことに終始していました。その上で、そのシチュエーションに適合した衣装やポーズを組み合わせることが撮影であると考えていました。

それはきっと、モデルを務めてくれる方の技能や特徴というものを深く見ることができていなかったんだと反省しています。撮影に関する自分の仕事にばかり意識が集中し、モデル側のことを考える余裕がなかったのだとも思えます。

その闘争本能を見誤らないでお相手したい

次第にファッション誌に出会い、その写真の様式の違いに仰天することになります。

そこにはシンプルな背景しかなく、その背景の前にモデルが立っています。
完全にモデルが主役なのです。

時にはファッションアイテムを主役とするケースもありますが、とにかくそのモデルがどのように立ち、どのように振る舞うかということが全ての勝負の世界でした。それを知った時に、なんてカッコイイ世界なんだ!!と感動したのを覚えています。

そして、そのモデルの仕事を後ろから支えるのがライティングであるということも理解しました。

単に暗いから明かりを足す撮影を助けるというくらいしか理解していなかった自分としては、モデルのポーズや表現を中心に構成していくファッション写真の素晴らしさに感動しました。

美学と技術を持ち寄った対戦形式の撮影会をやりたかった

自分で撮影会を始めるにあたり、このモデルを引き立てる展開というものを目指すようになります。当然、モデルにはポージングや表現という技術が要求されます。水準以上の技術を要求されます。

だからこそ、カメラマンは撮影したいという意欲が生まれますし、それをどのように表現していくかという面白さを堪能することができます。同時に、カメラマンには優れた審美眼を持つ人が多く、眼前に立つモデルのパフォーマンスを損ねることなく写真として構成させ、そこに双方の美学を掛け合わせることで、何倍もの魅力的なものに生まれ変わる。これこそが撮影だと確信しています。ですから、モデルにも、カメラマンにも、美についての考えや正解を持っていることが重要となります。

アベレージを高めた先に個性・感性が躍動する世界が見える

写真に正解はないという言葉を耳にします。私もそうだと思いますが、一定水準に至るまでのお作法という意味では正解があると考えています。その一定水準以上になると、カメラマンやモデルによる表現は自由であり、独創的なものであるべきだと考えます。

この一定水準に至るまでは、長年培われてきた先人のセオリーというものを取り入れることが一番早い上達の方法だと考えています。不勉強な私は、これを努力することを怠り、一定水準を達成するのに長い時間を要してしまいました。

しかし、趣味で撮影を楽しむ場合、このような長い時間を投じることは現実的ではありません。撮影会に参加してくれる方々には、僭越ではありますが、私が得られたわずかばかりの知識や経験をフィードバックし、ご自身の写真に活かしていただけるように努力しています。

ビギナーが抑えておくべき超重要なこと

今週末の撮影会は、純然たる撮影会とビギナー向けのワークショップの2本立てで実施します。
上記のように語ってきた内容を自分のものにしたい方は、是非ワークショップに参加していただければと思います。

すでに十分な知識や経験を持っているという方は、作品作りを行うための撮影会に参加していただければと思います。

写真で生まれる喜びは死ぬまで尽きない

いずれにしましても、このうずらフォトは、より良い写真を生み出すことに何よりも喜びを感じる方をお待ちしております。まだ写真を始めたばかりであったとしても、長年写真をやっていたとしても、関係ありません。心の中に眠る美を実現したいという思いがあれば、それは同じだと思います。

それぞれの立場や考え方に基づいた写真を、面白く楽しく撮影していただければ何よりです。
それでは、会場でお会いできることを楽しみにしております。


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