あなたが感じていること、それを顕すことを恐れないで。

ここ最近ずっと考えていることに「バリエーション」というものがあります。
バリエーションとは単純に、背景の数だけではないと考えます。

そこにあるものを適切な露出と構図で撮影する技術も重要だと思うと同時に、
それと同じぐらいに目の前にあるものを伝えたい最適な角度や距離、
つまりアングルで写し止めるという撮影計画を立てることも重要ではないでしょうか。

魔力を秘めたカメラ

カメラというものはそれ自体がとても魅力的で魅了してしまうような魔力を持っていると思います。

だから新製品に対してワクワクし、心が踊ります。
そして撮影に際して新機能が自分の写真制作を優位に進めてくれると思い、
道具としてのカメラに対しても期待が高まります。
それ自体は悪いことではないのですが、私としてはカメラを使う人間の審美眼や美意識・哲学についてもかなり重要なのではないかと、
撮影会で主張しています。

モデル撮影は非日常的な体験

モデルを撮影する、しかも大きな白ホリでライティングを組んで・・・
そんな体験自体が非日常的であるので、この体験そのものはエキサイティングで刺激的です。
だから楽しいし、大人になっても楽しめる趣味なんだと思います。
多くの人がそうであるように、この感動体験は次第に膨らみ、
もっといい写真を撮りたい、もっといろんな写真を撮りたいという欲求に変わってきます。

その欲求を満たしていく過程の中で、衣装や背景に対してのみ意識が巡ってしまうケースがあります。
しかし、最も重要なことはその写真を魅力的にさせるには撮影者そのものの発想や着眼点が重要だと考えます。

表現の難しさ

言葉を知らない私はこれを何と表現していいかわからないのですが、
ともかく人に何かを伝える際、どう伝えるかというお作法はとても重要になります。
自分が考えていることや抱いている美意識もとても重要なのですが、
それをどのように相手に伝えるかということも重要です。
そのためには客観的に物事を考えるという手段が必要になります。
写真撮影においても、モデルをどう捉えて撮影するか、どういう風に仕立てるかということもこの客観性というものが極めて役に立ちます。

日常の中には数多くのデザイナーやプロカメラマンが制作した作品が散りばめられています。
ちょっとした広告や雑誌記事、またはウェブサイトなど、プロの仕事が山ほど散りばめられています。
あまりにも日常的な光景なために、それらを特別視する意識は薄まりますが、
「自分でそれを作ってみろ」と言われると途端にそのハードルの高さに気づくことができます。
趣味の撮影であっても、例えばですがこういう実際に制作してみるという過程において物事を組み立ててみると、
いろいろ考えるきっかけになるかもしれません。

撮影会運営を通して学んだこと

私自身は撮影会を運営することでキービジュアルやイベントの中身、
それを伝えるためのランディングページなどを作るために、自分好みの写真だけではダメだということを学びました。

そして考えているテーマを正確に伝えるにはテキストを上手に書き上げる必要があります。
このテキストについても読みやすく、そして意味が通じるものでないとダメです。
これらがうまく構成されない場合は、イベントに対しての参加者数という形で現実的に跳ね返ってきます。
それが生活に直結していくと嫌でも数多くの自分の癖が矯正されていきます。
自分自身の癖や感性をねじ曲げるのではないかと捉えられるかもしれませんが、
それは間違っています。
音楽で言うところのチューニングであり、あくまでも奏でるフレーズやメロディはオリジナルのものだからです。

いろんな考え方があると思いますが、私は独学ながらこんなことを考えて月日を重ねてきました。
撮影会の合間でいろんなことを皆さんにおすそ分けできればと思います。

そして、これらの考えや経験は、写真撮影やクリエイティブな活動においてだけでなく、
日常生活全般においても役立つものだと感じています。

記録と共有、個性

写真撮影はただ美しい風景や被写体を捉えるだけでなく、
その瞬間に込められた感情や意味を伝える芸術的な表現でもあります。
そのためには、技術や機材だけでなく、感性や表現力も鍛えていく必要があります。

撮影者としてのアイデンティティを確立し、他者と差別化するためには、
自分自身の視点や哲学を大切にし、それを表現に昇華させることが不可欠です。
写真には撮影者の個性が反映されるものであり、その個性こそが作品に独自の価値を与えます。

写真撮影は単なる趣味や技術の向上だけでなく、
自分の考えやイメージを構築し、他者と共有する手段とも言えます。
そのためには日々の経験や気づきを大切にし、成長を続けることが重要だと考えます。

撮影会の役割

これからも撮影会を通じて新たな発見や学び、気づきを共有し
みなさんの優れた感性をより大切にし、写真を通じて自己表現や仲間との親睦など深めていくお手伝いをしたいと考えます。

撮影会で、これらの想いが皆さんにより喜んでいただけるよう頑張ります。


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