NIK COLLECTIONってなんだ? ...ってお話から。
LightroomとPhotoshopを強力にパワーアップさせる拡張機能NIK COLLECTION
簡単に言うと、Lightroom・Photoshopに追加できるアドオン(拡張機能)です。
初耳!という方に向けて、少し乱暴な説明となりますのでご容赦ください。有料のアドオンで599ドルで販売されていました。その後、Googleが買収し149ドルで販売されていました。今回はこのアドオンが無料で使えちゃうよう!ってお話です。
[browser-shot url="http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1603/25/news086.html" width="600" height="450" target="_blank"]GoogleはNik Softwareの写真編集機能を「Google+フォト」(現「Googleフォト」)に統合する目的で同社を買収した。Google+フォトでは一時、高度な写真編集機能を使えたが、Google+フォトがGoogleフォトに統合された段階でこうした機能はなくなった。
GoogleはNik Collection無料化の理由を「GoogleフォトやSnapseedを含むモバイル向け写真編集ツール強化という長期的な取り組みに集中するため」と説明している。
※このNIK COLLECTION、Lightroom・Photoshop両方で活用できるアドオンですが本記事ではLightroomにて進行します
Lightroomって何?な方は参考までに以下の記事もご覧ください。
Lightroomのパワーアップキット、NIK COLLECTION
さて、今回無料化がぐんと進んだワケなので、ありがたく活用させていただきたいですね。
NIK COLLECTIONができること、一覧
ざっと見て、ふむふむ、こういうことが出来るんだなということを雰囲気で掴んでいただければOKです。
- Googleから無償提供されている便利ツール
- Lightroomがパワーアップする!
- お手軽に写真のテイストを変更できる
まずは、その例のNIK COLLECTIONを入手してみる
オフィシャルサイトにアクセスしてみる。
NIK COLLECTION
https://www.google.com/intl/ja/nikcollection/
[browser-shot url="https://www.google.com/intl/ja/nikcollection/" width="600" height="450" target="_blank"]
青いボタン「Download now」をクリックしてください。Windows・Mac用かを聞かれるので、お手元の環境にあわせて進めてください。
NIK COLLECTION、インストールします
NIK COLLECTIONのインストール方法は、他のソフトウェアと同様にダイアログを進めていくだけのものなので今回は割愛します。
NIK COLLECTIONを起動しちゃうゾ!
NIK COLLECTIONのインストールが終わった、けど何も起動しない...
ここがウッカリしちゃうところですが、NIK COLLECTIONはあくまでもLightroomの拡張機能。
それ単体では機能しません。(裏技的にそれが可能になる方法もありますが今回の記事は王道的にLightroomから利用する方法で進みます)
すべてはLightroomから出発します。いつもと同じようにLightroomを起動します。
※僕はWindowsユーザーなので、説明はすべてWindowsとなります。Macユーザーの方、恐れ入りますが読み替えてやってください。
ずらーっとあなたの素敵な写真たちが並んでいますね。NIK COLLECTIONへはいくつかのアクセス方法があります。
実際に使用していこう
- [写真] → [他のツールで編集(E)]
この中に今回インストールしたNIK COLLECTIONたちが並んでいます
- ライブラリ画面(基本画面)で任意の写真を選択し、右クリック
[他のツールで編集(E)]
ずらりと表示されましたでしょうか。
今回加えられた外部編集ツール群。その総称がNIK COLLECTIONで、具体的にはこのメンバーたちが実行部隊となります。
- Analog Efex Pro2 ... ビンテージ風のオサレ編集
- Color Efex Pro4 ... いろんなフィルタ
- Dfine2 ... ノイズ低減
- Sharpener Pro3 ...シャープネスの調整
- Silver Efex Pro2 ... モノクロ写真
- Viveza 2 ... 色調調整
※ウェブではアナウンスしているHDR Efexが見当たりません。これは僕だけの環境問題かも。調査して判明したら後日またお伝えします
とりあえずモノは試し、お好みの機能で起動してみましょう。その際...
Lightroomから写真を連れて行く際に形式を聞かれます
はい、タイトルとおり。これまでにもLightroomからPhotoshopを外部編集ツールとして連動していた方にとってはなんてことのない話ですが、今回が初という方は次々と迫られる選択肢に苦悶しているかも知れません・・(苦笑)
上記のダイアログが展開します。書いている通りの内容です。とりあえず先頭の選択肢「Lightroom調整でコピーを編集」でOKです。ここよりも重要なのが・・・
「ファイルオプションをコピー」と書かれた箇所をクリックしたときの設定値。
要するに、「ご指定の画像をいったんLightroomからコピーして連れ出しますが、どういう種類でコピーしてけばOK牧場?」ということを聞いています。
面倒だ!という方は上記の画像のままでGOしちゃってください。仲良しです(笑)
参考までに・・PSD・TIFFの設定について
細かな設定値の意味合いが知りたい!という方は、Adobeのヘルプセンターをご覧ください。以下、一部抜粋します。
Adobeのヘルプセンターより
https://helpx.adobe.com/jp/lightroom/help/external-editing-preferences.html
- ファイル形式
Camera Raw 画像を TIFF 形式または PSD 形式で保存します。サポート対象ファイルの形式を参照してください。- カラースペース
写真のカラースペースを sRGB、AdobeRGB または ProPhoto RGB に変換し、そのカラープロファイルに応じたタグを写真に付けます。Lightroom でカラーを管理する方法を参照してください。- bit 数
カラーチャンネル(レッド、グリーン、ブルー)あたり 8 ビットまたは 16 ビットのビット数で写真を保存します。8 ビットのファイルは 16 ビットのファイルに比べてサイズが小さく、各種アプリケーションとの互換性にも優れていますが、16 ビットの方が階調を豊かに再現できます。- 圧縮
(TIFF のみ)写真を ZIP 形式で圧縮するか、圧縮しないかを指定します。ZIP はデータ劣化のない圧縮形式なので、広い単色領域を含む画像に最適です。- テンプレート
ファイルに名前を付けるために指定したテンプレートを使用します。テンプレートを選択し、カスタムテキストまたはファイル名の開始番号を指定します。ファイル名テンプレートエディターとテキストテンプレートエディターを参照してください。
はい、ここからが本題!な気がします。
とりあえず、フィルター満載のColor Efexをやってみた
えい。
左上にカテゴリ、そして左にはプリセットがずらー。右端でパラメータを調整できるって感じ。
リストからディティール強調をセレクトしてみました。
この辺は、Lightroomのプリセットを揃えているって方はそれでもOKな感じ。まだ未実装って方は、プリセットを集めていくのも大変なので、NIK COLLECTIONにお世話になっちゃうと便利ですね。パラメータを触れば、効果の具合も調整できてお好みになるかも(この写真はデフォルトのまま)。
Lightroomのプリセットにて同種の操作を行う場合は、RAWファイルの状態のままでの処理なので、まだファイルを固めたくない!って方には、現状のワークフローままが良いのかなと思ったりも。
初見の感覚として
すでにPhotoshop・Lightroomでの編集フローが固まっている方はそのままGOでもOKな気もしますが、Lightroomのみで戦っていた方にとっては選択肢が増えたのも良いところ。
個人的には、ノイズ低減に関するDfineと シャープネスのSharpener Proが気になるところです。
NIK COLLECTIONのウリのひとつとして、Photoshopなどで行うマスク処理・レイヤー処理を行わず部分的に効果を実行できるVivezaが便利かも。写真全体への変化ではなく、部分的に彩度や色調などを調整したり、細かい調整が可能です。ただ、新しいLightroom側でも似たようなことは行えたりもするので、その辺は操作する人の直感的な好みかなーって感じです。
まだまだNIK COLLECTIONならではの機能があるかも、なので引き続き使い倒してみたいと思います。
以上、Lightroomを強化できる拡張機能、しかもフリーという太っ腹なGoogle先生の英断。そのご紹介でした。
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約1年ほど使ってみての感想(追記)2017/2/22
記事執筆当時からおよそ11ヶ月。使ってみましたNIK COLLECTION。現在では定番ツールとして、ワークフローに組み込まれています。
よく使う機能を抜粋して、以下にてご紹介いたします。
Analog Efexを使用
インパクトの強い写真を得るなら、このAnalog Efexに軍配。フィルム調、ビンテージ、オールドカメラ風の写真を得意としています。
ワンクリックでここまで到達できるのは本当に便利、で、かつ細かなパラメータ操作で他人の仕上がりとも差別化できて安心。
楽チンの仕上がり、手放せません。写真をはじめて数ヶ月の知人もすでにこれを活用して、恐ろしくクオリティの高い写真をバンバン制作しています。
モデル:星野くるみ
現時点での大まかなコツとしては、、
- ディティール強調は掛けすぎない、数パーセント程度
- フィルムエフェクトも若干効き目を減らして少し元絵寄りに
- 周辺減光、ダメージ効果も効き目を減らす
あまりにも、やりました感を出さないってところに気をつけて使っています。
もうひとつ多用しているものとして生き残ったものが..こちら。
Color Efexも心強い味方
濃い目の写真ばかりじゃありません、シンプルかつ味わい深い系の写真の際に役立っているのがColor Efex。
こちらのColor Efexのコツも同様に..
基本的には、以下の3つのフィルターを重ねがけすることが多いです。これらのパターンを新レシピとして保存することも可能です。
[wc_row] [wc_column size="one-third" position="first"]とりあえず的に使用してみて、良い具合ならGOといったラフな使い方をしています。※スタジオ開催などで厳密に色温度を計測しての撮影の場合は除く
[/wc_column] [wc_column size="one-third"]本意気で美肌効果を狙う場合はPhotoshopに移行しますが、解像度低めの利用や、わりと大丈夫そうな雰囲気の写真の場合はここで終わらせて時短、って寸法。
[/wc_column] [wc_column size="one-third" position="last"]最後に写真をキュキュッとしめる的な意味合いで利用。効き目、3%でも結構な効き具合なので注意。あくまでもお手軽にって感じなのでご注意を。
[/wc_column] [/wc_row]
薄め薄めの効かせ具合を心がけて
細部の解説、詳細は別の機会にするとして、現在はこんな具合です。
いずれにしても全体に対してのエフェクト効果を適用することが多いため、効かせすぎるとクオリティが下がることもあるため、ご利用は審美眼をフル活用して薄め薄めを心がけてください。
自分を厳しく見つめる目も
操作していると、だんだんテンションがあがり、効果をガンガンに効かせてしまいがちです。それは避けましょう。
以上、1年ほどNIK COLLECTIONを使ってみた結果でした。
Lightroomを基軸に、NIK COLLECTION、そしてやはりPhotoshop。このパターンが現時点での定番ツールとなっています。動作も安定、快適に動くのでストレスフリーです。
大変便利で素敵なNIK COLLECTIONのご紹介でした。
おしまい