【基礎】モデルの魅力的な表情を撮る方法・応用を考える

ポートレート撮影で、モデルの表情はとても重要です。
わかっていても、なかなか思うようにいかない場合もありますよね。

モデルのセルフィーにもヒントが隠れていますよ

どうしてそうなっちゃうのか、またどうしたら改善できるのか、
自身の撮影経験や撮影会において上手なカメラマンがどうしているかを踏まえて考えてみます。
今回はよくある失敗例をピックアップします。

モデルへの指示不足

モデルに対して明確なリクエストや撮影方針を伝えてない場合、
モデルはどういうポーズや表情をすればいいか迷いが生じます。

その結果、ニュートラルな表情だったり魅力的でない表情になってしまう可能性が高まります。

経験のあるモデルであれば、この表情を出しておけば・・みたいな基本セットを展開することも可能ですが、そのカメラマンが引き出したその瞬間ならではの表情という部分においては、もっと頑張りたいところですよね。

ライティング状態に問題がある

照明状態が悪いと、顔にきつい影ができたり、見栄えの悪いハイライトができたり、
魅力的な表情も悪くしてしまいます
感性ではなく、単に技術的にカバーできる部分だけに絶対失敗したくないポイントでもあります。

タイミング

良い表情を撮るためには、タイミングが重要です。
これは練習あるのみ

自分の癖を見直して、改善するべき箇所があれば、
ほかのカメラマンがどう対応しているか聞くなどして、解決策を模索し、そして練習しましょう。

モデルとの距離感

モデルとの関係値を写真に活かすのも手です。
お互いが良い関係であることで、モデルもリラックスして撮影に臨めます

結果、より自然に近く魅力的な表情を見せてくれます。
撮影に入る以前の話ですが、思った以上に重要な要素かも知れません。

撮影技術が不足

撮影に際してカメラ操作や基本的な設定(ホワイトバランス、フォーカス、露出)をスムーズに決められず、表情とマッチしない暗い写真になってしまったり、良い瞬間を逃したり、結果としてモデルに不安を抱かせたり・・などの問題があります。

この問題も、感性を伴わない部分のため、日頃からカメラを操作して、
手間取らない操作・撮影を実施できるよう練習しましょう。

人柄やその時の気分まで写せたら最高!って思いませんか

さらに、上記の基本的な問題をクリアした上で、
良い表情を得るためにやると良いと思われることをピックアップします。

フィードバックを行う

モデルに対して明確なゴールを設定します。
撮影しながら途中経過を共有しつつ、
ゴールに向けての進捗状況を確認し合うことで撮影がやりやすくなります。

また些細なことと思われることも目標として設定し、
それらを小気味よくクリアしていくことで現場にリズムやムードがつくられ、
さらに良い表情に向けて追い風になります。

ライティングを常時意識する

撮影会だと、撮影ターンに入ると一度も撮影結果を確認せずシャッターを押すことに専念し、タイムアップしたあとに写真を見返すと「全部失敗してたあああああ!!」なんてケースも少なくありません。

これは撮影しながら、チェックも加えることで回避できます。
常に現在の状況を気にしている、モデルに任せきりではなく
撮影側も意図をもって撮影することで、
現状確認をしなくちゃ!という意識が生まれます。

比較できる枚数を撮る

モデルも人間です、1ショットに気持ちをこめても
テイク2、テイク3とやり直ししたくなることも少なくありません。
また動きや表情は微妙に変化していきます。

表情を構成する筋肉の動き、瞳の開き具合や鼻や口など、
魅力を生み出す箇所は多数あります。
そのため、流れなどを逃すことなく、
何枚も連続して撮影し、どの表情が一番よく撮れているかを確認できる状況をつくりましょう。

リスペクトとコミュニケーション

モデル、カメラマン共に、相互に良い関係性をつくることが大事です。
少なくともストレスを与えたり、嫌悪感を抱かれるようなことは絶対NG。

また、ポジティブシンキングも重要。
発言がネガティブは好意的な解釈をしてくれないケースが多いためやめたほうが良いです。
とにかく現場は良い空気をつくり、
ムードよくリラックスした雰囲気で撮影できるよう心がけましょう。

カメラ操作で流れを止めない

カメラやレンズの設定で撮影の流れを止めるメリットは存在しません。
カメラマンが焦る表情は、モデルを不安がらせてしまいます。

撮影現場は通常よりもパニックになりがち。
通常だと簡単にわかることも、忘れてしまうケースも多々あります。
なので、撮影に関する技術的なことは、
体が覚えるくらいの感覚で日頃から練習・確認をしておきましょう。

真似る、インプット

他のカメラマンの作品を見てヒントを得ます。
ただ見るのではなく、彼らのアプローチを理解し、そこからインスピレーションを得るようにしましょう。

またそのヒントはそのままコピーするのではなく、
自分なりの解釈を加えてリメイクするよう心がけると、
創作性・独創性を鍛える結果にもなり、今後の作品づくりに大いに役立ちます。

以上、いくつかのポイントをピックアップしました。
とにかく魅力的な表情を撮るには、時間と経験が必要なので、練習と忍耐が鍵になります。

撮影会では、表情に特化したライティングや撮影ターンなども明確に設定して進行します。
そうすることでカメラマンの準備はもちろん、モデル側にも明確なゴールを提示し、撮影結果の質を高めます。

スタジオ開催、特に背景紙や白ホリでの企画は、
こういった本来の撮影業務に近い進行・企画構成になるケースが多いので、
ぜひチェックしてみてくださいね。

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