都会の夜に心震えた瞬間:夜間ストリートロケで撮れた4枚の写真

夏季は夜間ストリート企画をプッシュしてきました。冬直前まで粘って、もう少し・・と欲張っています。
今回はそんなうずらフォトの夜間企画で、主催が撮影した4枚の写真をご紹介します。
それぞれ異なる気づきや喜びを得たものでセレクトしてみました。
うずらフォトの夜間ロケの空気が少しでも伝われば嬉しいです。

描写に惚れた1枚

この写真は撮影会の進行中に撮影したものです。モデルは次のポーズへの準備を行っているわけですが、私はきれいにポーズをつけて、それを撮る この繰り返し以外にも、もっと彼女らしい、自然な瞬間が欲しいというタイプなので、とにかく自分の審美眼の赴くまま撮るようにしています。

この1枚は、今年とくにハマったレンズでもあるヤシコンのPlanar 85/1.4mmで撮影。
「やっぱ、キレイだよなー」としみじみ東京のど真ん中で呟いたのを覚えてます(笑)同行の方からは「好きだねぇ」とツッコミも。

写真屋が道具に惚れ込むだけって本当に自己中心的で申し訳ないのですが、それでもときめいた瞬間だったので選びました。ヤシコン Planar85/1.4はもっともっと追い込んで行きたい1本です。このレンズに関してはまだまだ語りたいことがあるので、またの機会に。

距離を利用できた1枚

これも、ヤシコンのPlanar 85/1.4での撮影です。

広い画ですが、かなり距離をとって撮影できました。自分にとってパースはとてもこだわる要素だと近年明確に気づきました。

かといって、歪みのない写真を求めているわけではありません。あくまでも自分が気持ち良いと感じるパースを求めているというのが正確な表現です。もともとは35mmが好きでした。この35mmが描くディフォルメされたパースがとても気持ちよくて愛用していました。

紆余曲折あって、今度は歪みの少ない中望遠に癖が巡ってきたようで、とにかく中望遠を愛用しています。そして距離を変えることで、画角を手に入れる、パースのつけづらい焦点距離にも好きなパースを模索する宝探しのような楽しさを覚えました。そんな意識が続いた2023年。撮影会でもドン引きの状況でこの1枚を得られたことはとても痛快でしたので、セレクト。

瞬間を掴んだ1枚

「瞬間」と書くと、野鳥撮影とかもろもろの高難易度撮影がイメージされますが、この1枚も自分にとっては瞬間の1枚でした。

撮影会主催をやらせてもらっていると、どのイベントも我が子のように可愛く、思い入れがあります。その企画に対して、参加してくれて盛り上がるなんて、もう人生最良の日!と言わんばかりの喜びがあります。後年、撮影会時代を思い出しながら写真を見返したとき、当時考えていたこと、その場の空気や常連たちとの会話したことなど、手に取るように思い出すトリガーとなってくれるのが写真でもあります。

そういう瞬間がおそらく込められたな、と思った1枚でした。モデルの星野くるみの仕事、演技、素の瞬間など、それを見るにつけ、そのフレームの外にいるであろうカメラマンの状況を想像して楽しむ。そういう主催特有の楽しみが込められた瞬間でもあります。マニアックな話ですみません。

リベンジした場所での1枚

撮影会で人気の路地裏。夜ともなれば、より魅力が増します。もう随分前ですが、カメラ・レンズ機材が今よりもさらに渋い時代。ここで撮影したのですが、今ひとつな出来栄えでLightroomのカタログでその写真を見かけるたびに「あー・・」と切なくなっていた写真がありました。

今年やっとリベンジすることができ、ほっと一安心した1枚です。

自分都合に振り回されるばかりでは、写る彼女も可哀想ではありますが、快く引き受けてくれました。気持ち当時の演技に似たようで、かつ、それを今のスタイルにアレンジしたもので表現してくれたような気がしました。気持ちが伝わったのかも。ありがとう!

以上、今回は主催が撮った最近の夜間ロケでの写真をご紹介しました。うずらフォトのストリートロケは渋めなポジションでの撮影が多くなりがちですが、カメラマンごとに異なる狙いやテーマを持ち寄り、東京の夜間ロケを深掘りするのはやっぱり面白い!

個性を重ねて、より明確で強いストーリーをこめた写真を撮影できます。

まだまだご紹介したい写真はたくさんあるので、引き続きご愛顧ください(ヽ´ω`)

おしまい。


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