昨日は「自己ベスト大会」というなんとも仰々しい名前の撮影会でした。無事に上々の結果で終了でき、ホッとしています。
舞台裏のスリル
企画名が「自己ベスト」で期末テストみたいな気分になり、他の撮影会企画とは少し異なった緊張感があります。
照明担当としても、演者の演技に適したものや、ライティング展開のタイミング判断がいつも以上にシビアになります。
モデルもおそらく同じような緊張感があるため、開催前には衣装セレクトからあらゆる事態を想定したシミュレーションが繰り広げられているでしょう。
そして何より、それを写真という形で結実させる大役を担うカメラマン側もいろいろな考えや狙いがありますよね。
業界では「プリプロダクション」と呼ばれる部分が重要となってくるのも、この企画の特徴的な要素ではないでしょうか。
技術の可視化
撮影にはさまざまな技術や機材が絡み合います。撮影者は多くの要素をクリアしながら、一枚の写真にたどり着きます。
撮影者側のお作法は非常に重要であり、それと同じくらいに大切なのが「写真を見る側の判断基準」です。
カメラの技術が優れていても、一般の人々にとって写真が魅力的であるか、また撮影者の意図が伝わるかは別の問題です。
これらの要素を欠かさずに積み上げ、技術として向上させていきたい。そんな思いで「自己ベスト大会」を開催しました。
スキルを数値で示すのは難しいですが、異なる発想や意図で写真を制作することは個性を浮かび上がらせるのに役立ちます。
うずらフォトでは、少人数制で培ったノウハウを最大限に活用し、技術の可視化に工夫があります。同時にカメラマン同士が自身の写真を軸にコミュニケーションするプラットフォーム的な機能も備えています。
お互いを知り、写真を解析し理解する習慣を身につけることで、結果的に自分の写真の立ち位置をリアルに把握できます。またぼんやりと存在していた趣味嗜好を明確に捉えることができ、制作活動を深める手助けになります。
しかも、これらを開催の中でリアルタイムに行います。タイムラグの少ないこの環境だからこそ、無駄なく技術を磨くことが可能なスタイルだと思っています。
現場のムードの影響
当日、現場で撮影を共にすることになっただけの関係であっても、上記のシーケンスを経て、少しずつ共闘感が生まれます。即席的であってもチームワーク的な雰囲気が醸成され、情報共有などを重ね、現場の雰囲気が確実にプラスへ向かいます。
写真に対する誇りや美学を持ったカメラマンたちによる相互理解と協力を重ねることで、とても良い雰囲気が生まれ、結果としてモデルにも伝わり、最高の写真を生み出す環境が完成していく流れ、これこそ撮影会において非常に気持ち良い瞬間のひとつです。
個性を尖らせるための客観視
うずらフォトは趣味人の個性を何よりも大切にしています。
優れた講師の技術を学ぶことも重要であり、有益なトレーニング方法ではあります。しかし、うずらフォトでは、趣味で写真を楽しむ中で「気づく」ということも面白さの大事なポイントであり、モチベーションを大きく促進するものであると考えます。気づきを得るために必要なヒントや情報、空間を撮影会の中に発生させることで、自己努力による個性の先鋭化を狙っています。
自分の個性を世間の価値観に投入させるために必要な調整すべきポイントがあれば、客観的な意見として現場でそれをアドバイスすることも可能です。自己ベストを狙う企画であり、客観的に自分の個性を見出す企画でもあるように心がけています。
自己ベスト大会は技術の向上だけでなく、カメラマン同士の技術・実践的なアイデア面での交流が重要な要素です。少人数制で行うことで生まれる共闘感や、可視化された成果の楽しみ方は、レギュラー企画とは異なる価値をご提供できているのでは?と考えます。
技術のスキルアップを追求しながら、自己ベスト大会は知識の共有と成長の場となるよう今後もシリーズを重ねていきます。
皆様のご協力と写真への情熱と注ぎ込んでくれる熱いパワーに超感謝しています。ありがとうございます!
次回、自己ベスト大会をお楽しみに。
おしまい